「BSフジpresents bjリーグ2007-2008シーズン オールスターゲーム」が12月29日(土)、朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンターで開催された。
bjリーグで最も歴史があり、熱狂的なブースターを持つ、新潟アルビレックスBBのホームアリーナということもあり、試合前から会場は熱気に包まれていた。大歓声の中、始まったオールスターゲーム。まずは清水大志郎(埼玉)と青木康平(東京)が、いきなりインサイドへの見事な切り込みを見せ、観客の度肝をぬく。
その大歓声でエンジンがかかったEASTは、アウトサイドとインサイドを使い分けた攻撃で、順調に得点を伸ばす。出鼻をくじかれたWESTは、なかなか思うように攻撃の形を作れない。シュートはことごとくリングに嫌われ、開始5分経過してもわずか2得点のみ。結局、第1Qは37-16でEASTがいきなり21点リードを奪う。
第2Qに入ると、両チームともにアリウープや豪快なダンクが続々飛び出し、オールスターらしい盛り上がりをみせる。しかし流れは依然EASTに傾いたまま。WESTは個人技を活かし、ゴール下までボールを集めるものの、ゴールが決まらない。前半を終えた時点で、EASTとWESTの点差は32。WESTは苦しい状況のまま前半を折り返す。
第3Qに入って、WESTはディフェンスを引き締め、攻守の切り替えが早くなると、ようやくチームの歯車がかみ合いだす。しかし思った以上に点は伸びず、94-68とEASTリードのまま勝負は最終Qへ。
このままでは終われないWESTは、ジョシュ・ペッパーズ(福岡)とジョージ・リーチ(高松)が中心となり、じわりじわりと追い上げにかかる。しかし、残り5分となったところで、この日最大のドラマが待っていた。「最後の5分は新潟の4選手でいこうと最初から決めていた」と浜口炎アシスタントコーチ(仙台89ERSヘッドコーチ)の言葉通り、コートには池田雄一、小菅直人、マット・ギャリソン、ロドニー・ウェブの姿が!
地元ブースターにむけた浜口コーチの心憎い演出に、会場のボルテージは急上昇。しかし地元ブースターへのサプライズはこれだけではなかった。このあとEASTのメンバー全員が小菅にボールを集め始めたのだ。小菅に、「MVPはお前が取れ」といわんばかりにパスやスクリーンで後押しする。マット・ギャリソンの提案をメンバーが快く受け入れたのだ。思わぬ展開にとまどいながらもシュートし続けた小菅は3連続3Pを決め、WESTの猛追をストップ。最後に3Pのブザービーター(試合終了後のためノーカウント)を決め、最高の形でゲームを締めくくった。
「今日の選手交代は全て浜口ACに任せていた。彼の心配りに感謝したい。良い形でオールスターを締めくくれたと思う」と廣瀬HC。そして注目のMVPは、コーチ、選手、ブースターと会場全体の後押しにより、この試合最多得点となる31ポイントをマークした小菅が獲得した。「自分の地元は新潟中越沖地震で被災しているので、地元の人たちが楽しめるようなプレーを心がけた。みんなのおかげでMVPがとれたと思う」と振り返った。最後は「思い出に残る1日でした」と満面の笑み。
ゲームは121-94でEASTの圧勝。しかし、試合内容や勝敗よりも最後に待っていた心温まるサプライズこそが、今回のオールスターの醍醐味といえただろう。次回のオールスターは大分での開催が決定。新潟での盛り上がり同様、大分でもブースターの笑顔と声援に包まれる大会になるに違いない。
取材・文/柴田愛子
bjリーグで最も歴史があり、熱狂的なブースターを持つ、新潟アルビレックスBBのホームアリーナということもあり、試合前から会場は熱気に包まれていた。大歓声の中、始まったオールスターゲーム。まずは清水大志郎(埼玉)と青木康平(東京)が、いきなりインサイドへの見事な切り込みを見せ、観客の度肝をぬく。
その大歓声でエンジンがかかったEASTは、アウトサイドとインサイドを使い分けた攻撃で、順調に得点を伸ばす。出鼻をくじかれたWESTは、なかなか思うように攻撃の形を作れない。シュートはことごとくリングに嫌われ、開始5分経過してもわずか2得点のみ。結局、第1Qは37-16でEASTがいきなり21点リードを奪う。
第2Qに入ると、両チームともにアリウープや豪快なダンクが続々飛び出し、オールスターらしい盛り上がりをみせる。しかし流れは依然EASTに傾いたまま。WESTは個人技を活かし、ゴール下までボールを集めるものの、ゴールが決まらない。前半を終えた時点で、EASTとWESTの点差は32。WESTは苦しい状況のまま前半を折り返す。
第3Qに入って、WESTはディフェンスを引き締め、攻守の切り替えが早くなると、ようやくチームの歯車がかみ合いだす。しかし思った以上に点は伸びず、94-68とEASTリードのまま勝負は最終Qへ。
このままでは終われないWESTは、ジョシュ・ペッパーズ(福岡)とジョージ・リーチ(高松)が中心となり、じわりじわりと追い上げにかかる。しかし、残り5分となったところで、この日最大のドラマが待っていた。「最後の5分は新潟の4選手でいこうと最初から決めていた」と浜口炎アシスタントコーチ(仙台89ERSヘッドコーチ)の言葉通り、コートには池田雄一、小菅直人、マット・ギャリソン、ロドニー・ウェブの姿が!
地元ブースターにむけた浜口コーチの心憎い演出に、会場のボルテージは急上昇。しかし地元ブースターへのサプライズはこれだけではなかった。このあとEASTのメンバー全員が小菅にボールを集め始めたのだ。小菅に、「MVPはお前が取れ」といわんばかりにパスやスクリーンで後押しする。マット・ギャリソンの提案をメンバーが快く受け入れたのだ。思わぬ展開にとまどいながらもシュートし続けた小菅は3連続3Pを決め、WESTの猛追をストップ。最後に3Pのブザービーター(試合終了後のためノーカウント)を決め、最高の形でゲームを締めくくった。
「今日の選手交代は全て浜口ACに任せていた。彼の心配りに感謝したい。良い形でオールスターを締めくくれたと思う」と廣瀬HC。そして注目のMVPは、コーチ、選手、ブースターと会場全体の後押しにより、この試合最多得点となる31ポイントをマークした小菅が獲得した。「自分の地元は新潟中越沖地震で被災しているので、地元の人たちが楽しめるようなプレーを心がけた。みんなのおかげでMVPがとれたと思う」と振り返った。最後は「思い出に残る1日でした」と満面の笑み。
ゲームは121-94でEASTの圧勝。しかし、試合内容や勝敗よりも最後に待っていた心温まるサプライズこそが、今回のオールスターの醍醐味といえただろう。次回のオールスターは大分での開催が決定。新潟での盛り上がり同様、大分でもブースターの笑顔と声援に包まれる大会になるに違いない。
取材・文/柴田愛子